シビック FD2に10Jのホイールを前後にぶち込む その2

ときに皆さん、先述の見解で私はFD2に10Jを入れるといった思考そのものが馬鹿であると告げましたがこれはFD2シビックにとってはオーバーサイズなホイールをこれから入れようとする人に対する警告でしかありません。ハミタイ、アウトリップの危険性を啓発し、車を破壊させない為の優しさとでも思っておいて下さい。嘘です馬鹿です。

 

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FD2に10Jを前後にぶち込む その2の記事です。その1は導入編なので有益な情報は殆どありませんので読まなくても差し支えないかと思われます。当記事はあくまでもFD2に限った話なので他車種の参考にはならないかと思われますがご了承ください。そしてターゲット層としては下げて乗りたい方向けに書いてます。

 

 

↓↓その1の記事↓↓

シビック FD2に10Jのホイールを前後にぶち込む その1 - カジュアル醤油瓶

 

 

 

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今回履かせたいホイールはENKEI RS05RR。早速話が逸れるが何故私が10Jサイズを選んだのか、9.5Jでもよかったのではないか?の旨を話をする。1つは10J通しって言いたいからである。言ってニチャニチャしたいだけである。そしてもう1つ。至極単純、10J+22からしかホイールが反ってくれないから。RS05RRは9.5Jでは反ってくれず、Mフェイス(3段階のち2番目に反ってる)しか設定がないのである。10J+22からRフェイス(1番反っとる)が設定されるのだ。因みに1番まな板サイズのFフェイスだがあれはRS05RRではない。なんかスポークが沢山あるオートバックスとかに格安で売られがちな偽物ホイールといった認識で構わないだろう。

ホイールのフェイスは前後揃ってた方が映えるのが定石。それなら前後同コンケイブのホイールを入れるのが筋だろうとなり今日に至るという訳だ。話は逸れたが今回履かせるホイールのオフセットは+22。ギリ履ける...と信じて購入。

 

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タイヤサイズはハイフライの225/35 R18をチョイスフロントはまだしも、リアはこれくらいには引っ張らないと入らないだろう。40扁平でも差し支えないと思われる。本当はZⅢ辺りを引っ張らせてドヤ顔したかったのだが心配せずともそんな金は一切ない。因みにホイールでさえ中古で2本ずつ別サイトで購入している。貧乏人の性である。

準備は整ったので早速履かせるが先に結論を言っておく。別に履けなくはないがオススメはしない。FD2に限らずともHONDA車の懐は決して深くない。FF車の性と言ってもいいが基本的に太いホイールは入らないと思って構わないだろう。それでは前置きが長くなってしまったがフロント、リアと分けて履かせていく。

 

 

フロント側

先ずはフロント側から履かせる。と、その前に履かせるにあたってこれを見て欲しい

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ENKEI RPF1。RS05RRを履かせる前に使ってたホイールだ。そうである。私は生粋のENKEI信者なのだ。そんなことよりもこちらのRPF1のサイズがF:9.5J+38(ワイトレ25mm)、R:9.5J+45(ワイトレ20mm)。そしてフロントに今回履かせるホイールは10J+22

 

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9.5J+38(ワイトレ25mm)はつまり9.5J+13に値するので比較すれば約3mm内側に引っ込む。内側の考慮無しなら計算上は余裕で入るサイズが10J+22なのだ。

それでは早速履かせてみる。こんな理論滲みた計算よりもまず履かせた方が手っ取り早い。RPF1の足回りのままRS05RRをぶち込み

 

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なんと余裕で入る。外側は3mm程引っ込む予定だったが見た目だと全く違いが分からない。そして肝心の内側だが写真がないのは申し訳ないがそれなりにカツカツだ。バンプ等で流石に当たりはしないがこれ以上キャンバー寝かせるとショックと内リムのバトルが開催されるだろう。

 

因みに足回りは

・レーシングギア ZXダンパーサーキット仕様

ピロアッパー前倒し、ナックル取付穴ネガキャン方向取付

・J LINE キャンバーボルト レギュラータイプ

 

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アイフォォーンの写真角度設定のガバ測定だがこれだけで体感7度はキャンバーが付いてるだろう。フロント側は全く問題なく履かせられるのだが問題はリアである

 

 

リア側

さて、問題のリア側に取り掛かる。ホイールを入れる前に下準備をしておいた

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・ZSS リアアッパーアーム(マステ貼ってあるのは気にしたら負け☆)

フェンダー爪折り(写真のセンス皆無過ぎて見ずらいと思うが、かなりペタペタに折って貰った。爪折りというより最早鈑金に近いレベル)(この爪折りで歴ありになった)

・RG リアショック、(バネレートは吊るし状態の18k。後にこれが悲劇を起こす)

・RG リアアジャスター(写真がなくて申し訳ないが全下げするとホイールとリアフェンダーが干渉する為大体全下げから3〜4mm程上げている)

 

当然だがアッパーアームを入れないと10Jどころか、オフセット次第では8.5Jを入れる事すら不可能だ。故にアームは必須である。そしてフェンダー爪折り。個体差である。これは僕のTwitterのとあるフォロワーの個体共から頂いた情報だが、フェンダー爪折り無しで10Jを入れたおぞましい人が存在する。やった事ないので断言は出来ないが最悪爪折りはなくても個体差次第では何とでもなるらしい。兎にも角にもアームは必須であることは伝えておく。

先述の通り、前履いてたRPF1のホイールサイズは9.5J+45(ワイトレ20mm)、つまり9.5J+25となる。これらを踏まえてホイールオフセット計算する

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計算上だと内側は多少なりと余裕は出来るが外側が約10mm程出てしまう。この10mmの差を今回はアームで補填。早速履いてみた

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左側。アーム調整幅ほぼ限界まで縮め、まだ調整可能だがこれ以上ネガティブ方向にキャンバーを付けると内側が干渉してしまう。

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右側。アーム調整幅全縮め。サイドウォール常時干渉、バネレート18k、アウトリップ、これ以上キャンバー付かない

 

 

どーゆうお笑い?

 

 

なんなんだこれは。現代日本並に右と左で差が出来てしまっている。見誤ったか?いや違う。FD2に限った話ではないが社外アッパーアームは謎の左右差が存在する。特にHONDAは酷いと耳にはするがまさかここまでとは想像の余地もなかった。仕方がないのでアジャスター調整で車高を上げて対応。それに伴って左側の車高も調整。

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無理矢理入れた感が否めないがとりあえずは収束。何とか入れる(?)事には成功したが別にやりたくもないのにたったのバネレート18kアウトリップをする羽目になってしまった。欲を言えばリム被せが理想だったが夢は儚く散った。この日は日も暮れ野暮用もあったので軽い試走をして帰宅したのだが...f:id:mugeeee:20230725003049j:image

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お分かりいただけただろうか

ホイールとフェンダーによる干渉でリアフェンダーが物の見事に変形。そして写真はないがサイドウォール干渉によるタイヤカス生成。凡そMONO消しゴムの小サイズ程のタイヤカスが採れてしまった。完全に削ぎ落とした為、タイヤとの干渉はなくなったがバンプでモロホイールに当たるので大変危険な状況で走行したのが伺えるだろう。悲劇である。

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後日、この状況を打開する為にとある作業を行った。アッパーアームのロックナットを抜いた。

ロックナットとは、アーム調整部が走行中に緩まない為に締めるナットの事だが仕方ない。奥の手でありあまりやりたくなかったが限界突破でキャンバーを付けることにした。ロックナットを抜くことにより抜いたナットの幅分キャンバーの調整幅が出来上がる。

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ロックナットを抜いた際の"真"最大縮め量。割と完璧なツラであるが理想と現実は乖離するもの、必ずしも理想的になるとは限らない。

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これらが内側の現実である。ガッッッッッツリ干渉していやがる。内リム干渉でショックが完全に削れてしまった。そしてブレーキキャリパーとショックが干渉している。流石に初めて聞いた。ショックとキャリパーって干渉する事があるのか。とりあえずショック削りながら走る訳にもいかないのでロックナット抜いた内側干渉しないギリギリの所で細かく調整した。

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はい完成。RS05RRの10J+22 𝐑 𝐅𝐚𝐜𝐞を通しで履かせる事が出来た。アウトリップ状態なのでリムとタイヤのちょうど隙間の上にフェンダーが来るようにし、バンプで隙間に刺さる感じでセッティングした。だが結果的にバネレート18kでアウトリップせざるを得なくなってしまったがやはり前後でコンケイブ揃っていると迫力が出て悪くはない。

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そうこうやり繰りしている内にいつの間にかキャンバーが10度程付いてしまった。ハイキャンバーが何度からかは個人の判断に委ねられるが私としては10度レベルのキャンバーは全く好きではない。ハイキャンバーやるにしてもせめて前後でキャンバーは統一すべきだと考えているしこれだけキャンバーついても対して車高が低くないのでかっこ悪いけれど、流石は10Jと言ったところか。リアビューの迫力が尋常じゃない。マフラーが太いのも相俟ってかなり強そうな見た目になった。因みにタイヤが半分程しか接地していないのでタイヤとしての機能が停止している。全く食わないし危ない。

 

 

まとめ 

ここまで長々と試行錯誤を繰り返し前後通しで10Jを履かせたが先に述べた通りやはりFD2に前後10Jはオススメ出来ない。どうしてもリアの懐に限界が生じてしまうのでリアキャンバーを相当付けなければ到底入らないサイズだし単純にアウトリップ不可避なのでかなりの危険性を及ぼす。最も、個体差によっては綺麗に収まる車体もあるだろう。実際少し調べるだけでリアに10Jリム被せしたり爪折り無しで普通に入れてる人は存在する。一概に入らないとは言えないが個体差を考慮すると何とも言えないのが現状。

そして無理矢理10J通しを行い、車全体のバランスを崩す位なら初めからワンサイズ落として全体のバランスを考慮した車作りをした方が幸せである。そっちの方がカッコイイ。実際私自身心の底でコレジャナイ感がかなりある。確かにホイールサイズ聞かれた時に「10J通しです(ニチャァ)」が出来るのは最大のメリットだしかなりの承認欲求が満たされるが弊害としてリアフェンダーも変形するのでやはりオススメはしない。やるなら個人の責任で10J通しをしてくれ。

 

最後になりますがRS05RRを入れたのでカッコイイ写真を何枚か撮って貰いました。良ければご覧下さい。

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